紅花の育て方
紅花に興味をもって実際に育ててみたいと思ったそこのあなた!
ぜひご自宅や職場でもがみべにばなを植えてみましょう!
プランターでも畑でも植えることができます。
01
植える場所
日当たりと風通しのよい環境で育て、一度植え付けたら移動させないようにすることがポイントです。地中海沿岸や中央アジアなど雨のあまり降らない地域が原産なので、乾燥気味の環境を好みます。また、根が地面に垂直に伸びる直根性で、傷つくと株が弱ってしまうので注意してください。
02
土作り
水はけがよく、有機質を豊富に含んだ中性~弱アルカリ性の土を好みます。ホームセンターなどで売っているお花用の土で育てられます。ちなみに、一番お手頃な商品よりその一つ上のランクのものをおススメします。
⇩もっと本格的に用意をしたい方向け⇩
鉢植えやプランターは、赤玉土(小粒)6~7:腐葉土3~4の割合で混ぜた土に、苦土石灰を少し混ぜ込んだものを使います。地植えは、植え付ける2週間前に土を耕し、苦土石灰を施しておきます。そして、1週間前に腐葉土を混ぜて込みましょう。水はけが気になるようなら、幅60~70cm、高さ10cmほどの畝を作るのも1つの方法です。
03
種まき
紅花は、3~4月に種をまくのが一般的です。れより遅い場合も花は咲きますが茎が細く、花数も少なくなります。
種は3日ほど水に浸してから使用してください。
畑や花壇の場合は周囲の雪が完全に溶けて、土が乾いたタイミングがベストです。根が深い植物なので、土おこしは30㎝を目安に行いましょう。
また、プランターに植える場合は深めのものを選びましょう。こちらも30㎝程の深さが理想的です。
10cm程度、種同士の間隔が空くように植えていきます。人差し指の第一関節まで土に差し込んで穴を開け、一つの穴に2粒ほど蒔いて土をかぶせましょう。
04
水やり
発芽するまでは毎日水やりをしてなるべく土が乾かないようにしましょう。その後は乾燥気味の環境を好み、水やりのしすぎは根腐れを招きます。鉢植えやプランターは土の表面が乾いたら水を与え、地植えは降雨のみで過ごします。日照りが続き紅花が弱って来た時は地植えでも水やりをしましょう。
05
肥料
紅花は、肥料が多すぎると茎が伸びすぎてしまい、間延びした姿になってしまいます。植え付けるときに、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を混ぜ込んだら、追加で肥料は与えません。ただ、鉢植えは生育に応じて月に1回液肥を施してもよいです。
06
除草
雑草が生えてきた場合は適時抜き取りましょう。発芽直後は根が浅いため、除草作業で根っこに傷を付けないように気を付けましょう。一般的な観賞花用の除草剤や、キク科の植物用の除草剤を使うこともできます。ただし、花や若葉を食用にする場合は野菜用の薬品を使ってください。また、紅餅や乱花に加工して納品する場合は薬剤の規制があります。
07
間引き
本葉が2~3枚開いたら1回目の間引きを、6~7枚になったら2回目の間引きをします。葉が大きくて色が良く元気に成長しているものを残し、最終的に株と株の間隔が10~12cmくらいになるように間引きます。間引いた葉は紅花若菜としておひたしや天ぷらなどにして食べることができます。
08
支柱立て
背が1m近くまで伸びるので、草丈が20~30cmほどに生長したら、株元の土を寄せ、脇に支柱を立てて倒れにくくします。麻ひもやビニール紐で数か所8の字に結びつけるようにしましょう。その後は成長に合わせて紐の位置を上にずらしていきます。傾きそうになっていたら更に土を寄せましょう。
09
病気と害虫
紅花は比較的病気や害虫に強い植物ですが、まれに炭そ病にかかることがあります。雨で泥はねして寄生したり土の中に潜んだりしていることが多いです。株元に注ぐように水やりして泥はねをなくしましょう。病気にかかった葉がある場合は早めに摘み取ってください。
害虫は、アブラムシやハモグリバエなどに気をつけましょう。ひどい場合は鑑賞花用の殺虫剤を使いましょう。
こちらも除草剤と同じく、食用にする場合は野菜用の殺虫剤を使用してください。殺虫剤に関しても規制があるため紅餅や乱花として納品する際はご注意ください。
10
花摘み
だいたい7月上旬~中旬頃に開花します。加工品にする場合は7~8分咲きの頃に収穫します。紅花はとげがあるので、すり花や紅もち等にする場合は早朝の朝露が残る頃に収穫すると棘が柔らかく作業がしやすいです。乱花にする場合は晴れた日の日中に作業手袋などをして収穫します。ドライフラワーにするなら花がたくさん開いたところで株元から切り取って、風通しの良い日陰に逆さにして干しておきます。
11
種採り
花が咲いた後、そのまま全体が茶色っぽく乾いてくるまで植えておきます。カサカサに乾いたら花の根元の膨らんだ部分を茎から外します。その後ふくらみを押すと中から種が出てきます。この時棘が鋭いので注意しましょう。
大量に種採りをする場合は、茎から外したものをたらいなどに入れて長靴で踏み、崩れたものをふるって種だけ残します。
採った種は完全に乾くまで陰干しします。きちんと乾いていれば数年後でも栽培することができますが、水分が残っているとカビが生えることがありますので注意しましょう。